これはね、テストに出ます。
冗談じゃなくて本当に。
行政書士試験
平成3年-問37 行政法 行政総論
https://www.pro.goukakudojyo.com/worksheet2/w_mainarch.php?queID=1139
平成25年-問22 行政法 地方自治法
https://www.pro.goukakudojyo.com/worksheet2/w_mainarch.php?queID=1139
おそらく、このニュースを見た行政書士資格を受けたことのある人、これから受けようとしている人は、ちょっと「ふふっ」ってなったはず。
ニュースを見ると「複数回科するなんてかわいそうだ!!」という感情論が最初に来るとは思うのですが、これがそもそも記事のタイトルを付けた人の策略でして。
本来の論点は別なんですよね。記事を書いている人もそれは分かっているけれど、目を引くためにこういう書き方をする。
めちゃくちゃざっくり言うと、この「複数回科する」のポイントは憲法に由来します。
憲法 第三十九条
何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。
「二重処罰の禁止」みたいなことを聞いたことある方もいるかもしれませんが、そういうことです。一回処罰されたら、同じ事件で再度処罰しちゃだめだよってことですね。
憲法がそう規定しているんだから、国、行政はそれに従わないとだめだよってことです。それを踏まえて「要請応じない店には「何度でも命令、過料」を科すよ」ですよ。
え、あかんのちゃうの?
だから記事になるんです。
これまた細かく理解するには、過料ってなに?って話から進めなくてはならないのですが、過料ってのは行政が科する秩序罰というものに分類されていて、刑事罰じゃないんですよね。司法・立法・行政と、三権分立って習いましたよね。あれをイメージするとちょっと整理できます。
司法が科する刑事罰は二重に科しちゃダメだけれど、行政が科する秩序罰は複数回OK。
そういう整理です。
ちなみに、誰かが行った一つの行いに対して、刑事罰と秩序罰の併科はOKです。これもテストに出ます。
行政書士試験11月だからね、いま7月でしょ。どうなんだろう。まだ完成していないかもなので、出題予想で要チェックですよ。秩序罰、過料、執行罰、砂防法、刑罰との併科と、この辺ね。
しらんけど。