課長/女28歳「おっさん、契約も取れてないのによくぞぬくぬく休憩なんぞしてられるわね」
平社員/男42歳「は、はいぃ」
アウトである。
昨今のパワハラ市場は如何せんインフレ気味で、どっからアウトでどっからセーフがわからなくなってきた。とは言え、これはもはやデットボールのアウトである。
部長/男53歳「ゆみちゃん、ちょっと、エクセルのマクロ作って欲しいから残業おねがいね」
事務員/女31歳「え、今ゆみちゃんってのたまいました?」
ギリアウトである。
敬称に「ちゃん」をつけて相手が不快に思うのならば、それはもうギリアウトである。義理(ギリ)ハラである。これは「ちゃんづけ セクハラ」で検索すると大切な時間をとても無為に過ごすことができるほどたくさんのジャッジメントが転がっている。
とりあえずおさらい。
セクハラとは
職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、それを拒否したり抵抗したりすることによって解雇、降格、減給などの不利益を受けることや、性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に重大な悪影響が生じること引用:法務省 セクシャルハラスメント
http://www.moj.go.jp/jinkennet/asahikawa/sekuhara.pdf
参考:男女雇用機会均等法 第十一条あたり
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=347AC0000000113
上記踏まえて、気になっているのはこんなシーン。
平社員/男46歳「わたし、おっさんだからさ。ITとかよくわからなくて。小林さん、お願いできるかな。いやかな、こんなおっさんから仕事振られるの。ねえ、いやかな、おっさん」
平社員/女32歳「い、いや、そんなことないですけど」
「そんなことないですけど」単騎待ちである。
女としても「おっさんとはお仕事したくないです」って言えませんからね。昨今。
で、
「おっさん」が「おっさん」という言い回しを奇貨としてですね、職場の雰囲気を悪くしているって言えなくもないと思うんですよ。このシーン。となると、セクハラ要件の後段「性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に重大な悪影響が生じる」の拡大解釈に抵触しうるんですね。
これで、自虐ハラスメントの出来上がりです。