小学校高学年くらいですかね,習うのは。
ただ漠然と,司法・立法・行政との三権が分立されているのだよー,権力が集中しないようにねー,平和だねー。みたいな感じで暗記したように覚えている。まじめだったかなんだったか「司法・立法・行政」が何を意味するかはよく分からないまでも,その言葉だけはしっかり頭に残っていて。ちゃんと整理して理解し直したのは30歳超えて位だったかな。恥ずかしながら。その時に整理した最初の図がこんな感じだった。
国民投票法改正案がニュースで取沙汰されているけれど,これ一つとっても理解の仕方には千差グラデーションがある。上記図が頭にあると,シンプルな文脈が作れる。
行政は国民に対して行政行為を行いたい
↓
法律が必要
↓
行政が行いたい行為に沿う法律がない
↓
法律作ろう
↓
作りたい法律が憲法に反してる
↓
憲法変えよう
↓
まずは憲法改正のための法律を整えよう
こうして自分なりに整理できると,行政が行いたい行政行為ってなんだっけ?って議論を深めたり,憲法を変えずとも行える方法ってないの?とか調べたりもできる。
菅総理大臣一つとってもそう。
なんで菅さんが総理大臣なの?って教科書に書いている範囲でシンプルに並べると…。
総理大臣は議院内閣制によって国会議員の投票によって国会議員から選出される
↓
国会議員である衆議院,参議院は国民の投票によって選ばれる
↓
投票によって自民党の国会議員が多数を占めた
↓
自民党によって菅さんが総理大臣に選出された
みたいな。
じゃあ自民党内の派閥ってどうだったの?とかどうやって菅さんがのし上がってきたの?なんてことに興味を持てたりする。
それなりにちゃんと説明できる大人って7割もいないんじゃないかな。総理大臣って自民党なん?立法なん?与党ってなにそれ?みたいなことって大人になってからだと,なかなか聞けないですしね。総理大臣は国会議員から選ばれた行政府の長です。与党ってのは行政権を担う党ですね。(行)政府与党って言葉はこういう意味で使われる。
流れてくるニュースにね,賛成でも反対でもどちらにせよ意見を持つってことは大変に良いことだとは思うのだけれど,それなりに全体構造を理解しないままに意見を振りかざすのは怖いな,と思うわけです。若かりし日の自分がそうだったので。そんな時におススメは図です。図。物事の関係性を図にできると理解が進む。図にできないってことは,理解できているようで理解できていない物事だったりするのです。
そういう時にはね,ぐっと立ち止まって糾弾を差し控えてみるのもよいかもです。わかってないんだから。