世の中は「□肉□食」
□に漢字を挿入して四字熟語を完成させよ。
四字熟語っていつごろから習い始めるんだったかなーってカタカタと調べてみると,平成27年の学習指導要領では小学三年生からとなっていた。「□肉□食」って出てきたら「焼肉定食」って答えても四字熟語になりますねー。みんな焼肉好きだしねー。なんて,えらいつまらないことを言うな,とそんな授業の一幕が脳裏に残っていて。そのシーンは五・六年生くらいだったような気がするんだけどな。
なんにせよ,そういうお茶目が強烈なインパクトとなって,それは記憶に刷り込まれベストオブmy四字熟語には長らく「弱肉強食」が君臨していた。そして好奇心旺盛な頃に手に入れた武器なものだから,それは世の中をとらえる大切な礎になる訳です。長らく漠然と世の中は「弱肉強食」だと思っていたし,ライオンは一番強いし,弱いと世の中生き残れないし,世の中とにかく強くなきゃ生き残れないんだ,怖いんだって。
ペンは剣より強いって知り,ペンだけじゃ武力をもって言論統制されたら負けちゃうって知り,まぁまぁケースバイケースだなって落としどころを見つけられるのまた大人になってから。
そこからまた随分経って,そんなケースバイケースを上手に説明した知恵袋と出会った。久々に調べてみると10年ほど前の投稿だった。
よくある勘違いなんですが、自然界は「弱肉強食」ではありません
引用:https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1463546664
弱いからといって喰われるとは限らないし、強いからといって食えるとも限りません
虎は兎より掛け値なしに強いですが、兎は世界中で繁栄し、虎は絶滅の危機に瀕しています
自然界の掟は、個体レベルでは「全肉全食」で、種レベルでは「適者生存」です
それからは,ことあるごとに「適者生存」「適者生存」って頭に浮かぶ。
さらに,古生物学者曰くは,適者生存ですらなく,生き残ってるのは運がよかったからだって話もある。
一方、変化する環境に速やかに適応できる集団が生き残る──絶滅しにくい、という意味ならその確かな証拠はないし、むしろ古生物学者は、絶滅の有無は運で決まると主張してきた。
引用:https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70729
振り返ると,見える世界が広がっていた。
焼肉定食の世界から,運で決まる世界までに。
たぶん「小学生の頃に世の中は弱肉強食じゃなくて運で決まるよ」って言われてもピンと来ていなかっただろうなって思うし,経験と共に時間をかけて適してこれた感じに心地良さを感じたりする。
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ほんで,ハイエナは結構強いらしい。ライオンにも勝る場合があるとか。これは最近知った。
ハイエナは有能なハンターで、ハイエナがライオンの獲物を横取りするよりも、ライオンがハイエナの獲物を横取りすることの方が多いくらいだ。動物学者ハンス・クルーク氏がセレンゲティで1970年代に行った調査によれば、ハイエナとライオンが同じ死骸を食べていた場合、それを狩ったのは53%の頻度でハイエナのほうだった。
引用:https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/19/061800354/?P=3