「とがめる/咎める、いさめる/諫める、たしなめる/窘なめる」の違い

「ちょっとやめときなよって言う」

という類の表現を見ると野暮ったく感じるというか「なんかあるやろ言い回し」とカタカタとキーボードでググり出す。

これも一つの言語感覚だなってふと思う。

別に「ちょっとやめときなよって言う」と見たからといって,何も感じない人もいるだろうし,それを見て「咎める感じ?諫める感じ??窘める感じ???」と描写を求めるモードになる人もいるだろうし。

思考は言語に規定される的なことは色んな所でわんさか言われているけれど,なんらかの表現に触れて,いやいやどっかでもうちょっとスマートな規定のされ方あるやろ,なんか言い回しあるやろ,と感じるのは何か表現に触れることからはじまるある種の敷衍であり,演繹によって何か(相手の規定と自身の持てる規定とを組み合わた理解につながる描写)を感じ取ろうとする欲求の表れである。簡単な言い回しであるが故に描写の方向性がわからんので,他の言い回しで世界を広げにかかる感じ。この沸き上がる気持ちは嫌いじゃない。

ただ,自身にとって違和感を覚える表現を咎めるのはお門違いですけどね。それはそれで一つの表現だと受け取る器があってもいいはずだって自分を窘める感じ。まぁ変な言い回ししてしまって後輩君に諫められたら,それは素直に受け入れられるくらいに柔軟ではありたい。

とが・める【×咎める】
1 悪いことをしたと心を痛める。「気が―・める」「良心が―・める」
2 傷やはれものをいじって悪くする。また、悪くなる。「膿 (う) んで傷が―・める」
3 過ちや罪・欠点などを取り上げて責める。非難する。「過失を―・める」
4 怪しんで問いただす。「挙動不審で警官に―・められる」

たしな・める【×窘める】
1 よくない点に対して注意を与える。いましめる。「不作法を―・める」
2 苦しめる。なやます。

いさ・める【×諫める】
1 主に目上の人に対して、その過ちや悪い点を指摘し、改めるように忠告する。諫言 (かんげん) する。「主君の愚行を―・める」
2 いましめる。禁止する。

引用:goo辞書 https://dictionary.goo.ne.jp/word/